山口蓬春記念館 平成27年度 新春展
山口蓬春が愛でた花鳥、その美
2016年1月7日(木)~3月21日(月)この展覧会は終了しました。
花鳥画は、人物画・山水画と並んで絵画の中でも主要なジャンルの一つとして位置づけられ、古来より人々を魅了し続けています。その起源は古代中国にもとめられ、日本においても各時代を通じて豊かな発展をとげています。日本画家・山口蓬春(1893-1971)は、はじめ伝統的なやまと絵技法を基盤としつつも、やがて中国宋元画や琳派、西洋近代絵画に至るまで古今東西の美術の様式を咀嚼し、蓬春独自の新しい日本画表現による花鳥画を創出しています。
画伯は、著書の中で「花鳥画の、作品の優劣は、その作家の自然への愛の深さと、観察の力の如何とのみが決定すると謂っていゝ。」(『邦畫』第二巻 第四号、1935年、アトリヱ社)と述べています。また、「日本画の古典的なものを、充分に研究しなければ、結局は新しい感性の働きで、正しく新しい素材を見出す事は出来ない。」(『新日本画の技法』、1951年、美術出版社)とし、古典絵画を学ぶことは不可欠であると説き、推し進めています。
本展では、画伯の作品とともに愛蔵し新日本画創造の糧となった花鳥画の作品をご紹介いたします。
山口蓬春 《都波喜》 昭和26年頃 |
山口蓬春 《八重桜》写生 昭和21年 |
山口蓬春 《木蓮》 写生 |
山口蓬春 《春野》 昭和6年 [後期のみ] |
山口蓬春 《春汀》 昭和12年頃 [前期のみ] |
尾形光琳 《飛鴨図》 江戸時代 [前期のみ] |
伝雪舟等楊 《円窓 白菊芙蓉図》 室町時代 [前期のみ] |
呂紀派 《白鷺図》 中国・明時代 [後期のみ] |