山口蓬春記念館
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夏季展 器のある静物画展 ―蓬春の愛蔵した器を中心に―
この展覧会は終了しました。
夏季展
器のある静物画展 ―蓬春の愛蔵した器を中心に―
開催期間:2005年6月3日~7月31日
この展覧会は終了しました。
このたび、山口蓬春記念館では夏季展「器のある静物画展~蓬春の愛蔵した器を中心に~」を開催いたします。日本画家・山口蓬春はその生涯において風景・花鳥・静物と様々な主題に取り組みながら新しい日本画を目指しましたが、戦後になり神奈川県葉山町に移り住んでからは、主に静物・風景へと主題が移ってゆきます。そしてモチーフには盛んに陶磁器が登場し、それらは蓬春自らがコレクションしたものでありました。また、戦前から東洋の各地を訪れ現地を取材した作品を制作していた蓬春ですが、昭和31(1956)年の「雪舟等楊逝世450周年記念式典」に日本代表として中国を訪問してからは、唐三彩をはじめとする多種多様な海外の陶磁器がモチーフとして登場するようになります。蓬春は、海外の文化について「兎に角積極性に富んだ作家達は、新たに移入された海外文化に影響され、また感化され自覚を促され、その自覚に依って既成的な芸術様式に対して、新しい様式をつくる努力をするようになる。」と著書『新日本画の技法』(美術出版社、昭和26年発行)の中で述べていますが、海外の陶磁器に親しむようになったのは海外の珍しい文化に感動し、自身の作品の中に取り入れたいという蓬春の気持ちの表れではないでしょうか。
今回の展示では、器のある静物画と蓬春がコレクションした器などを併せて展示いたします。蓬春も愛した器の数々を是非ご堪能ください。
主な展示作品
山口蓬春
《まり藻と花》
昭和30(1955)年
山口蓬春
《枇杷》
昭和31(1956)年
山口蓬春
《静物(遼三彩鉢と果物)》
昭和31(1956)年
山口蓬春
《百合》
昭和32(1957)年
山口蓬春
《瓶花》
昭和41(1966)年
《古備前小徳利》
桃山時代
《古九谷小徳利》
江戸時代
《古赤絵牡丹文瓢形壺》
中国・明代14-17世紀
《青磁象嵌牡丹文梅瓶》
朝鮮・高麗時代12世紀頃
中国・唐代(8世紀頃)